【症例】抜歯即時埋入即時荷重の症例
こんにちは！イオンモール柏の向かいにございます、ウィズ歯科クリニックの歯科医師の佐藤です。
今回は、抜歯を行った当日にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入即時荷重」の症例と当院が使用しているカムログインプラントシステムについて紹介したいと思います。
患者様は当院で長く通っていた方ですが、前歯の前装冠が脱離で来院。歯根破折が認められ、保存不可能と判断し、欠損補綴説明を行いインプラントで治療していくことになりました。
右上側切歯という審美領域であるという事、抜歯して歯肉の治癒を待つと骨吸収がおきてしまう可能性が大きかったので今回は「抜歯即時埋入即時荷重」で治療を行いました。
「抜歯即時埋入即時荷重」という治療法は抜歯時に周囲の歯周組織や根尖部に炎症が認められず、周囲骨が十分にある場合に適応となります。
インプラント埋入オペはまず周囲組織にダメージを与えないように慎重に抜歯を行い、不良肉芽の除去を行いました。周囲骨を破壊していないことを確認し埋入を行い、抜歯窩とインプラントの隙間に骨補填材をしっかりと入れたのちに仮歯を調整しました。
術後にCTとレントゲンをとって埋入位置を確認したところ、プランニングした位置に埋入でできたことが確認できました。これからインプラントが定着するまでの6か月の間、経過観察を行っていきます。
ここで当院の使用しているカムログインプラントシステムについて紹介したいと思います。
カムログインプラントとは日本で使用され始めて20年という比較的歴史が浅いインプラントですがインプラント先進国であるドイツで長期の基礎と研究をもとに開発されたインプラントシステムで、ドイツでは現在シェアナンバーワンのインプラントになっています。さらに車で有名なポルシェ社の子会社のアルタデントが製造しているため、将来的に万が一パーツの破損等が起きたとしても供給がなくなることは考えにくいことが挙げられます。
カムログインプラントの特徴は歯冠側のインプラント上端部の３つの溝が内面にあり、アバットメントをこのカム溝に嵌め合わせます。それにより他のインプラントに比べてアバットメントがしっかりと接合するため、耐久性に優れ、ゆるみや破折といったインプラントのトラブルが起きにくいよう製作されています。
さらに高性能なサージカルガイドを使用することにより、精密なカムログインプラントを正確な位置に埋入できます。それにより当院の打ち出している「歯肉を切らない痛みの少ないフラップレスインプラント」が可能になりました。
これには歯肉を切らずに小さな穴を開けてインプラントを埋入するので「患者様の負担がすくない」・CTで高精度の模型を作製することにより「手術時間が大幅に短縮される」・歯茎を切らないフラップレス手術なので切開とその後の経過を観察する期間が必要なくなるので「手術期間が大幅に短縮できる」という３つの効果が挙げられます。
これからも患者様の様々な希望にお応えできる様に知識と技術の研鑽を積み、医院として設備を整えて患者様に満足していただけるよう日々精進していきたいと思います。