【症例】50代女性「前歯が折れてしまった」根っこまで割れていた歯を抜いた後、すぐにインプラントを埋入した症例
症例写真
治療前
治療後
症例の詳細
| 治療内容 | 根っこまで割れていた歯を抜いた後、すぐにインプラントを埋入 |
|---|---|
| 患者様の状態・要望 | 「前歯が折れてしまった」とご相談をいただきました。 |
| 治療費用 | ￥460,000 |
| 治療期間 | 5ヶ月 |
| 注意事項（主なリスク・副作用） | ・外科手術のため、術後に腫れや痛み、違和感を伴うリスクがあります |
カウンセリング・診断結果
診察したところ、前歯が折れており、さらに歯肉の下にある歯の根っこ部分まで割れてしまっていました。
考えられる治療方法として、治療後に歯を長く残せる可能性が低いものの今回は保存する方法、歯を抜いた後に「ブリッジ」「入れ歯」「インプラント」で修復する方法があります。
割れてしまった歯を保存する場合は、健全な歯質を確保するために、歯を引き上げる「矯正的挺出（ていしゅつ）」や、歯肉を下げる「クラウンレングスニング（歯冠延長術）」を行うケースもありますが、今回の患者様の状態では歯の根っこの長さが十分ではなかったため、歯を残すのが難しいことをお伝えしました。
入れ歯、ブリッジ、インプラントの治療方法についてもメリット・デメリットをご説明したところ、患者様は「これまでに何度も治療をやり直している」とおっしゃっており、きれいで機能的な状態を長期間キープできる治療をご希望でした。また、ブリッジは隣合っている健康な歯を削らなければならない点に大きなデメリットを感じていらっしゃいました。
そのため、自分の歯と同じように違和感なく噛むことができ、他の歯を削る必要がないインプラント治療をご選択されました。
行ったご提案・治療内容
初回の来院時に、まずは応急処置として仮歯の装着を行いました。
その後、CT撮影、歯型の作製を行い、最終的な歯の形とインプラントを埋め込むポジションのシミュレーションを行った結果、前歯には細菌感染などの問題はなく、インプラントを支える骨量も十分にあることがわかったため、歯を抜いた後、時間を置かずにインプラントを埋め込みました。
特に高い審美性が求められる前歯の治療でしたので、術前の検査や診断を慎重に行い、その都度患者様に確認を取りながら行いました。
歯を抜いてからすぐにインプラントを埋め込んだことにより、外科処置が一度のみで終わり、さらに切開等も行わず、抜歯から仮歯の装着まで30分強で完了しました。また、仮歯はインプラント埋入後すぐに装着できるよう、事前に作製しておくなど、スピーディな治療に努めました。
最終的なインプラントの上部構造（被せ物）の型取りの際には、シェードガイド（色見本）を並べて写真を撮り、歯を製作する歯科技工士に歯の色の情報を適切に伝えました。これによって、周囲の歯と違和感のない、自然な白さの上部構造を製作することができました。
また、今回前歯が破折したのは、噛み合っている下の前歯の歯並びが原因でした。そのため、今後トラブルが起きないように噛み合わせも調整しました。
術後の経過・現在のご様子
インプラントの埋め込み手術は非常に小さな傷のみで済み、術後に腫れや痛みなどの問題も起こりませんでした。患者様の身体的・精神的なご負担が少なく、治療に要する時間も短縮でき、メリットの大きい治療となりました。
また最終的な上部構造も天然の歯と変わらないくらいきれいな仕上がりとなり、患者様にはとてもご満足いただけました。
