【症例】下顎のインプラントで骨が少ない症例について
こんにちは。イオンモール柏向かいにございます。ウィズ歯科クリニック歯科医師小川です。
上あごの骨は上顎洞という空洞があり骨が少ない場合があります。また下あごの骨も加齢や歯周病が進行するなどの理由で骨が
少なくなってしまうことがあります。
骨が少ないとインプラントを埋入できないので、その場合骨増生の手術を行ってインプラント治療を行います。
骨の増生療法は上あごと下あごで違いがありますので、今回は下あごの骨が少ない場合の骨増生手術について詳しくご紹介いたします。
GBR
GBR法とは骨の厚みや高さが足りない場合に、骨を造りたい場所に骨ができるように誘導する材料を入れて骨の増生を行う治療法です。
加齢や歯周病の進行によって骨が減少してしまいますが、そのままにしておいても骨は元に戻ることはありません。
そのため、減ってしまった骨を再生させるためにGBR法を行います。
下のあごには下顎管という神経が通っていて、インプラント埋入の際に神経を傷つけてしまうと麻痺してしまうリスクがあるので、
CT撮影をして安全域がしっかり取れているか確認してから治療を開始します。
GBR法の流れ
【増生する骨の周りの軟組織の除去】
歯肉を切開し肉芽(にくげ)を取り切ります。
骨が十分にある場合には、インプラントは骨の中にきちんとおさまりますが、骨再生の手術が必要な患者様は骨の量が少なくなっている
のでそのままではインプラントが露出してしまいます。
【骨補填剤を入れる】
骨が足りない部分に骨補填剤を入れていきます。
骨補填材の代わりに自分の骨を移植して使用する場合もありますが、当院ではBIO-OSSを使用します。
【メンブレンで覆う】
骨を形成する時に邪魔してしまう細胞を遮断するために、人工膜のメンブレンで覆います。
メンブレンは2種類あり、自然に吸収するタイプで後から取り出す必要がないものと骨が再生したら取り出す必要があるものがあります。
自然に吸収するタイプは比較的骨の減少が少ない場合に使用し、非吸収性のものは骨をたくさん必要とする場合に使用します。
【歯肉の縫合】
骨が再生するためには個人差がありますが、平均で半年~1年程度の期間がかかります。
骨補填剤が動いてしまうとしっかりした骨にならない場合があるため、手術部位での食事は避けてもらいます
【従来の方法でインプラント埋入を行う】
骨が増生できたのを確認したらインプラント手術を行います。
骨増生を行うことでインプラントをしっかり支える骨ができ、インプラントが安定します。
また、インプラントはCT撮影を行い骨の状態や神経の位置をきちんと把握して安全性を確保していますのでご安心ください。
まとめ
「骨が少なくインプラントは無理」とあきらめていた方でも、骨増生手術を行うことでインプラント治療を行うことができる場合が
あります。当院では無料のインプラント相談も行っております。気になった方はぜひお気軽にご相談ください。