【症例】グラグラしていた歯を抜いてインプラント治療を行い、2年経過後もしっかりと噛めるよう改善した症例
治療前 治療後
カウンセリング・診断結果
「奥歯が痛くてしっかりと噛むことができず、ちゃんと食事ができない。痛みのせいであまり噛まずに飲み込んでいるため、胃に負担がかかっていそうで不安」とご相談いただきました。
拝見したところ、左下の歯3本(第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯)がグラグラしており、さらに奥側の2本は歯を軽く叩いたときに響くような痛みがある「打診痛」が認められます。
患者様は噛む力が強く、とくに奥歯は大きな負担がかかりやすいため、本来あるはずの左下の一番奥の歯(第2大臼歯)と右下奥歯3本が初診時にはすでに欠損しており、左右の奥歯がない状態でした。
お話を伺うと「右側で噛めないので、いつも左側で噛んでいた」とのことで、左側に過度な負担がかかったことで、左下の歯3本が痛みとぐらつきが生じるようになったと考えられました。
患者様が不安に感じていらっしゃるように、奥歯を失って十分に噛むことが難しい状態が続くと、食べ物が十分に噛みつぶせずに胃腸に負担がかかったり、食べたものの栄養が体にうまく届かなくなったりして、全身の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。
また、なくなった歯のスペースを埋めようと歯が動き始めるおそれがあり、お口全体のバランスが崩れて噛み合わせが悪くなったり、健康な歯まで状態が悪くなったりするリスクが高まります。
以上のことから、左下の歯3本は温存が難しいため抜歯が必要であり、抜歯後は左右の奥歯部分と併せて欠損部位を補う治療が必要だと診断しました。
行ったご提案・治療内容
グラグラしている左下の歯3本(第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯)を抜く必要があることをお伝えしたうえで、抜歯後の治療方法として人工歯根「インプラント」を顎の骨に埋め込む方法を提案しました。
また患者様は噛む力が強く、奥歯への負担を考慮して、もともと欠損していた左下奥歯と右下奥歯部分にもインプラントを埋め込む治療をおすすめしたところ、同意いただきました。
左右の奥歯部分に歯が入ることでお口全体でバランスよくしっかりと噛めるようになるため、食事を楽しめるだけでなく、食べ物を消化しやすくなって胃腸の負担も和らげるメリットもあります。
まず左下の歯3本(第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯)を抜き、顎の骨と歯茎が治癒するのを4ヶ月待ってから、顎の骨にインプラントを埋入します。
埋入から3ヶ月後、インプラントと顎の骨がしっかり結合したことを確認し、噛み合わせを回復するための被せ物を製作しました。
左右とも、奥歯に埋め込んだインプラントを土台として橋を渡すように人工歯を入れる「ブリッジ」を装着し、違和感などもなく左右の奥歯でバランスよく噛めるようになりました。
この治療のリスクについて
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します
・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います
・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります
・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります
・高血圧、貧血・不整脈などの持病をお持ちの場合、インプラント治療後に治癒不全を招く可能性があります
・自費診療(保険適用外治療)です
治療費用・期間について
治療費用:2,250,000円(当時)
治療期間:7ヶ月
治療回数:8回
治療前
治療中
治療後
その他
インプラント埋入手術から1年後のレントゲン写真です。
インプラント埋入手術から2年後のレントゲン写真です。
インプラント埋入手術から2年後の写真です。
当院では国際口腔インプラント学会(ISOI)認定医が四名、インプラントコーディネーターも在籍し、セカンドオピニオン、無料相談も受け付けておりますのでご連絡をお待ちしております。