【症例】フラップレスインプラントで「切らない・縫わない」「痛みが少ない・腫れない・出血しない」低侵襲なインプラント治療を実現
千葉県柏市の柏駅・南柏駅近くの歯医者「ウィズ歯科クリニック」の歯科医師・小澤です。今回は「フラップレスインプラント」の症例をご紹介します。
「フラップレスインプラント」はあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、簡単にご説明すると歯肉を切開や剥離しないインプラント治療です。通常のインプラント埋入手術とは異なり、人工歯根を顎の骨に埋め込む際に歯肉を切開・剥離する必要がありません。
今回ご紹介する症例の患者様は治療に対する恐怖心が強く、痛みへの配慮が必要でした。フラップレスインプラントは、インプラント治療が怖いと感じている恐怖症の方にも最適な治療法です。
それでは、この症例の詳細をご紹介していきます。
治療の内容
インプラント治療(フラップレスインプラント)
インプラント治療の費用(税込み)
・サージカルガイド:55,000円
・インプラント体:210,000円
・チタンアバットメント+ジルコニア上部構造:170,000円
計435,000円
インプラント治療の期間
合計約6ヶ月
(※通院回数6回)
インプラント治療前の状態
・30代女性の患者様(柏市在住)
・当院にて根管治療を終え、メインテナンスのために通院中
・治療への恐怖心が強いため、痛みへの十分な配慮をご希望
主訴・ご要望
・根管治療後、咬んだ時の違和感と歯肉の腫れがある
・保存の可能性にかけて意図的再植を行うため抜歯をしたが、そこで破折線が確認できてインプラント治療をご提案した
今回の症例は、抜歯直後に抜歯窩(ばっしか)の骨の温存(歯槽堤温存術・ソケットプリザベーション)を行うことで、大きな骨造成処置を回避し、切らない・縫わないフラップレスインプラントにて低侵襲治療を行いました。
歯槽堤温存術(ソケットプリザベーション)については、こちらをご覧ください。
元々は、根管治療で当院に通院されていた患者様です。該当歯の右上第二小臼歯は、約6年前に根の先に膿がたまったことで歯肉が腫れていました(下記左の画像)。そこで当院にて根管治療を行ったところ、膿も消失して歯肉の腫れも引き、数年間は経過良好な状態が続いていました(下記右の画像)。
また、併せて就寝中の歯ぎしり、くいしばり対策として、マウスピースを装着していただいていました。
しかし、約1年前に「再度腫れが出てきた」と患者様が訴えられました。診察の結果、歯周ポケットが深くなっていたこともあり、歯根破折が強く疑われたため「予後不良です」とお伝えたところ、患者様のご希望でもう一度根管治療を行うことにしました。
再度根管治療を行い腫れが引いたため、3ヶ月ほど経過観察を実施。しかし、歯周ポケットと咬合痛が残ったためCT撮影を行ったところ、歯根破折を疑う透過像が確認できました。
患者様のご希望としては、できる限り歯を保存したいとのことなので、一度抜歯をしてみて破折線がなければ感染物質の除去と歯根の先端を切除して戻す「意図的再植術」を行うことをご提案。患者様もご同意されたので処置を行うことになりました。
抜歯したところ、破折線(下記画像)がくっきりと確認できる程でした。患者様にもお見せし、抜歯することにご同意されました。
「切開しない・縫合しない」フラップレスで、「痛みが少ない・腫れない・出血しない」インプラント治療を
患者様には、予めインプラントとそれに伴う抜歯窩の骨の温存についてお伝えしていたため、スムーズに処置を進めることができました。抜歯時にしっかりと感染物質を取り除き、骨補填材とメンブレンを用いた歯槽堤温存術(ソケットプリザベーション)を行うことで、大幅な骨の吸収を抑制することが可能となります。
通常、前歯は3~4ヶ月ほどで40%近く歯槽骨の吸収が起こると言われています。そのため、歯槽堤温存術(ソケットプリザベーション)は、後の大がかりな骨造成を回避するために非常に有効な方法と言えるでしょう。
歯槽堤温存術(ソケットプリザベーション)後は、4ヶ月ほど期間をおいてから術前シミュレーションを行うためにCTを撮影(下記画像)。
それからサージカルガイド(下記画像)を製作し、切開しないフラップレスにてインプラント埋入を行いました。
術前の顎堤(がくてい:歯がなくなり歯肉だけになった部分)の幅を見ても、吸収を最小限に抑えボリュームがしっかりと維持されているのが分かります。
また下記の術前・術直後の画像を見ると、切開を加えないために出血も全くありません。
歯槽堤温存術(ソケットプリザベーション)では、最小限の穴(3~4mm)を開け、そこからドリリングを行いカバーキャプを装着していきます。そのため、術後の腫れや出血、痛みが従来の切開するインプラント手術法と比較して大幅に出にくくなっています。
フラップレスインプラント手術はわずか10分で完了する・手術後も日常生活がすぐに送れる
フラップレスインプラントは術中の痛みはなく、術後の痛みも出にくいため、治療に対して恐怖心など「恐い」と感じる方も安心いただける治療法です。この症例の場合も痛みは全く出なかったため、術前に鎮痛剤をわずか一錠服用したのみです。それ以外の痛みはありませんでした。
また、手術時間の短さもフラップレスインプラントの特長です。この症例では、わずか10分足らずで手術が完了しています。そして、手術後もすぐに日常生活がすぐに送れるのは大きなメリットと言えます。切開をともなう手術を行った場合は、食事や運動など、日常生活に制限がかかってしまいます。でも、フラップレスインプラントは切らない・縫わないので日常生活に支障が出ません。
インプラント治療の注意事項(副作用やリスク、デメリット)
・術後の予後を完全に保障するものではありません。
・インプラント治療は自由診療です。
・治療計画は口腔内、歯牙の状況により変更する場合があります。
・全身疾患や上顎洞炎などの既往がある方や、喫煙者の方は手術が不可能な場合もあります。
・インプラントを含む外科的処置にて下歯槽神経を損傷した場合、顔面に知覚麻痺が生じる場合があります。
・術後の痛み、腫れを伴う可能性があります。
・治療は複数回に及びます。
・切らない/縫わないフラップレスインプラントは、骨の幅・高さがないと適用にならない場合があります
・手術当日は激しい運動や血行の良くなることは控えてください
インプラント治療のその後
今回の患者様のように感染により膿がたまってしまい、抜歯後の骨吸収が大きくなりそうな場合には歯槽堤温存術(ソケットプリザベーション)を併用することで、後のインプラント治療の侵襲を抑えてシンプルに治療を行うことが可能になります。
もちろん、天然歯を保存できることがベストです。でも、何かしらの理由で抜歯を選択しなければならない場合には、CTなどを用いて綿密な診査・診断を行い、後の治療法をできるだけ低侵襲で行えるようにしっかりとした治療計画を立てることがとても大切です。
また、こちらの患者様は歯が摩耗しており、ひとつの原因として食いしばりが疑われます。食いしばりは破折の原因になるため、就寝中のマウスピースの装着が欠かせません。また、マウスピースと並行して定期的に通院していただき、メインテナンスを受けていただくようにアドバイスしました。
まとめ
残念ながら抜歯になってしまいインプラントを行う場合、抜歯時に骨を温存する処置を行っておくことで、その後は低侵襲な治療が可能となります。
当院では、低侵襲なインプラント治療が可能です。さらにヨーロッパ最大最古を誇るドイツのインプラント学会「国際口腔インプラント学会(ISOI)」の認定医が3名在籍しており、最新技術の修得や最新設備の導入も積極的に行っております。
また、他院でインプラント治療を受けているけれど他の意見を聞きたい方は、ぜひ当院をセカンドオピニオンとしてご活用ください。無料相談も随時お受けしていますので、インプラント治療に限らず歯科治療のことならどんなことでもお気軽にご相談ください。
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