【小児の虫歯治療】こどもの歯が虫歯になってしまったら!治療法を詳しく解説!
こんにちは。イオンモール柏向かいにある、ウィズ歯科クリニック歯科医師小川です。
近年、こどもの虫歯が減少しているといわれていますが、実際どれくらい減少しているのでしょうか?令和3年度におこなわれた学校保健統計によると、虫歯のある児童・生徒の割合は、幼稚園、小学校、中学校、高校のすべての学年で昭和50年代半ばにピークを迎え、年々下がっています。
しかし、年齢別にみると虫歯のある方の割合は依然として高く、8歳では約46%もの児童が虫歯になっています。このことから、こどもの虫歯は減少しているにもかかわらず、依然として虫歯になる割合は高いことがわかります。
参照元:文部科学省 令和3年度学校保健統計(確報値)の公表について
そこで今回は、こどもの虫歯の治療法について解説したいと思います。
こどもの虫歯の特徴
こどもの虫歯は大人の虫歯と違い、さまざまな特徴があります。以下にこどもの虫歯の特徴をまとめてみました。
虫歯になりやすく、進行が早い
歯の表面は、エナメル質という固い層で覆われています。虫歯の原因菌であるミュータンス菌が酸を産生し、このエナメル質を溶かすことで虫歯になります。
乳歯ではエナメル質の厚みが永久歯の半分程度しかありません。そのため、乳歯は虫歯になりやすく、虫歯の進行が早い傾向にあります。
虫歯が見た目で判断しにくい
永久歯の虫歯の色は、茶色や黒色であることがほとんどです。
しかし、乳歯の虫歯は白色の場合が多いため、見た目で虫歯と判断するのが難しいことがあります。歯が白くても表面がザラザラしている場合は、虫歯になっている可能性が高いと考えましょう。
年齢により虫歯になりやすい部位がある
1〜2歳までは汚れが溜まりやすい上の前歯が虫歯になることが多いです。2〜3歳までは、食事が普通食になり奥歯で噛むことが増えるため、奥歯の噛み合わせのところに虫歯ができやすくなります。
永久歯の歯並びに影響する
虫歯が原因で乳歯が早く抜けてしまうと、抜けた乳歯の隙間を埋めるように隣の歯が傾いてきます。隣の歯が傾くと、永久歯が生えるスペースがなくなり、斜めに生えてしまう原因になります。
痛みを感じにくい
こどもは痛みに対する感覚が未熟であるため、大きな虫歯があっても痛みを訴えることが少ない傾向にあります。そのため、気付いたときには虫歯がかなり進行している場合があります。
こどもの虫歯治療は何歳から?
こどもの虫歯治療で大切なことは、治療中に生じるストレスや診察中に何をされるのかわからない不安感などをしっかりと取り除くことです。
こどもの心理状態を考慮せず、無理に治療をおこなうと、トラウマになってしまい歯科治療が困難になってしまいます。このような事態を避けるためにも、まずは、治療を始める前にお話をしたり、治療で使う器具を触ってもらったりなど少しずつコミュニーケーションを取り、慣れてもらうことが大切です。このような理由から、ある程度コミュニケーションを取ることができる3歳頃から虫歯の治療がおこなわれます。
こどもの虫歯の治療法
こどもの虫歯の治療法は、虫歯がどこまで進行しているかによって異なります。以下に虫歯の進行別に治療法をまとめてみました。
初期の虫歯の場合
歯の表面であるエナメル質が溶けていますが、まだ穴が空いていない状態です。この状態では、削るなどの治療はおこなわずに、フッ素を塗布して経過を診ます。
軽度の虫歯の場合
歯の表面のエナメル質が溶けて穴が空いている状態です。この場合、虫歯を削り、白いプラスチックの詰め物を詰めます。削る際に痛みが生じることはほとんどないため、麻酔の注射はおこないません。
中程度の虫歯の場合
エナメル質の下層である象牙質にまで虫歯が進行した状態です。虫歯を削るときに痛みが生じる可能性があるため、麻酔の注射をおこないます。歯を削ったあとは基本的に白いプラスチックを詰めますが、虫歯が大きい場合は、虫歯をとったあとに型取りをして、数日後に詰め物をすることがあります。
虫歯が神経まで到達している場合
象牙質の内側には歯髄(しずい)と呼ばれる神経があり、歯髄が入っている歯の根っこの部分を根管(こんかん)といいます。
虫歯が歯髄まで進行すると、痛みの原因になるため歯髄を取る必要があります。この歯髄を取る処置を「根管治療(こんかんちりょう)」といいます。虫歯が歯髄に進行した状態では、エナメル質や象牙質の虫歯を取ることに加えて、根管治療をおこなう必要があります。
根管治療では、歯の神経を触るため痛みが出ます。そのため、麻酔をおこないます。専用の器具で歯髄を取ったあとは、根管内を洗浄し、専用のお薬を詰めます。こどもの場合、根管治療の代わりに、虫歯に感染した歯髄を一部だけ取る生活歯髄切断法という治療がおこなわれることがあります。根管治療が終わったあとは、型取りをして、数日後に詰め物をします。
歯の根っこしか残ってない場合
虫歯が進行し、歯の根っこしか残っていない場合は、基本的に抜歯をおこないます。乳歯の場合、抜いたあとのところに生えてくる永久歯のスペースを確保する治療もおこないます。
こどもの大切な歯を虫歯にしないために
虫歯の予防には、日常生活でできる予防方法と歯科医院でおこなわれる予防方法の2つがあります。
日常生活でできる予防方法
歯磨きの習慣化
乳歯が生えはじめた頃から、少しずつ歯磨きに慣れてもらうように練習しましょう。
姿勢は、保護者の膝の上で仰向けに寝かせた状態がよいでしょう。この状態でお口の中を観察し、ガーゼや綿棒などで清掃します。ある程度慣れてきた頃に、乳歯用のハブラシを用いて歯磨きをおこないます。お口の中は敏感なので、少しずつ段階的に歯磨きの習慣を定着させましょう。
仕上げ磨き
2〜3歳頃からは自分で歯磨きをおこなう機会が増えてきますが、磨き残しがあるので仕上げ磨きをおこないましょう。また、可能であれば歯間ブラシを用いて歯と歯の間を磨きましょう。
間食のルールを決める
ミュータンス菌は糖分を分解し、酸を産生します。この酸により歯が溶けて虫歯になります。
間食回数が増えたり、だらだらと長時間間食をしたりするとミュータンス菌が酸を産生する時間が長くなり、虫歯になりやすくなります。虫歯を予防するためにも、間食の回数と時間を決め、だらだらと食べないようにしましょう。
歯科医院でおこなわれる予防方法
フッ素塗布
歯のエナメル質は、唾液に含まれるカルシウムなどが付着することで、だんだんと虫歯に強くなります。そのため、生えたての歯のエナメル質は未熟で虫歯になりやすい傾向にあります。
歯が生えてきたあとは歯科医院を受診し、フッ素を塗布してもらいましょう。フッ素には、エナメル質を強くする作用があるため、生えたばかりの乳歯の虫歯予防に有効です。頻度は3か月に1回程度が適切です。
シーラント
奥歯の噛む面の溝は、汚れが溜まりやすく虫歯になりやすい部分です。
シーラントは、虫歯になりやすい溝を専用の材料で予防的に埋める処置のことです。乳歯の奥歯が生えてくる3〜4歳、永久歯の奥歯が生えてくる5〜6歳にシーラントをおこないましょう。
定期検診の受診
定期的に歯科医院に通院し、歯石取りなどの専門的なクリーニングを受けましょう。また、虫歯の有無を確認し、早期発見・早期治療を心がけましょう。
まとめ
今回は、こどもの虫歯の特徴、治療、予防をメインに解説しました。
こどもの虫歯は、痛みなどの症状が出にくく、進行が早いため、気付いたときには抜かなくてはならないといったことが少なくありません。このようなトラブルを防ぐために、日頃の仕上げ歯磨きや間食のルールを決め、虫歯を予防することが大切です。また、日頃の歯磨きに加えて、歯科医院での専門的な清掃やフッ素塗布や虫歯のチェックも虫歯予防には有効です。
当院では、こどもの虫歯治療と予防に力を入れております。少しでも気になることがありましたら、柏の歯医者「ウィズ歯科クリニック」までお気軽にご相談ください。ご連絡をお待ちしております。
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