【症例】抜歯即時インプラント体埋入術により外科的な負担を最小限にかつ短期間で上部構造の装着まで完結した一症例
こんにちは!千葉県柏市イオンモール柏向かいにある、ウィズ歯科クリニックの国際口腔インプラント学会認定医の小川です!
今回は抜歯即時インプラント体埋入術により、抜歯とインプラント体埋入術を一度に行い、外科的な負担を最小限に、かつ短期間で上部構造の装着まで完結した一症例について紹介させていただきます。
治療前 治療後
カウンセリング・診断結果
患者様は40代男性。左下奥歯の噛んだ時の痛みを主訴に来院されました。
該当歯については20代の頃に虫歯の進行により歯の根の神経を取り、被せ物を装着しましたが、数年前に歯の根の先端が感染したことにより、膿の袋が形成され、それが下顎の骨を溶かしながら肥大化したことにより、他院にて感染を起こしていた歯の根を抜歯し、もう片方の歯根は保存して、再度被せ物の治療をしたという経緯でした。しかし、数ヶ月前より、食事の時の違和感に始まり、それが咀嚼時の痛みに変わったため、当時の担当医に相談したところ、「歯の保存は不可能で抜歯が必要」と診断されたとのことでした。
患者様自身も処置を繰り返してきた歯に対して、「もうそろそろダメだろうな…」と予想していたようで、保存不可能と診断された際は思っていた通りだったそうです。
その後、他院にて失った歯を補う治療法について相談したところ、インプラント治療を提案されました。
一度はインプラント治療を決心されたものの、「抜歯をしてから4~5ヶ月の治癒期間を置かないと治療が開始できない」という説明や、「インプラント治療時には歯肉を切開・剥離して治療を行う」という説明が心の重荷になったそうです。
また、数十年にわたり悪くなっては治療を繰り返してきたこの歯に対して、患者様は常に悩みを抱えておられました。
今回もできる限り身体への負担を少なく、かつ短期間で確実な方法を模索されていたようです。
当院のHPにて歯肉を切開•剥離することなく、また抜歯とインプラント体の埋入を同時に行う方法(抜歯即時インプラント体埋入術)について情報を得て、一度相談してみようと思い、この度当院に来院していただきました。
初診時の口腔内診査及びレントゲン検査より左下の奥歯は歯根の片方が残った状態で被せ物が装着されていた状態でした。その上で、歯を支える歯肉の緩みや骨の溶け具合からして、元々は3本で支えられていた歯根の内の2本を抜去したことにより、奥歯の噛み合わせる力に残った1本の歯根が耐えられなくなり折れてしまったことにより痛みが出ていると診断し、やはり歯の保存は不可能と患者様に説明しました。
行ったご提案・治療内容
その上で、患者様としては外科的な侵襲が少なく、かつ治療期間の短いインプラント治療を希望されたため、抜歯即時インプラント体埋入術が可能かどうかCT検査にて診断しました。
抜歯即時インプラント体埋入術を行う上での条件は以下になります。
①保存不可能な歯の周辺の感染及び骨の吸収が軽度であること
②抜歯を行った即日にインプラント体を埋入出来るだけの骨の厚みが存在すること
③①および②の条件を満たした上でインプラント体を埋入した後の被せ物の設計に無理が生じないこと
上記のような、条件を踏まえた上で診断したところ、幸いにも全ての条件をクリア出来たため、患者様には抜歯即時インプラント体埋入術が可能と説明しました。
そして、この方法で手術を行う場合、先に抜歯を行い、骨が治癒した上でインプラント体を埋入する方法と比べると、インプラントを埋入するためのドリル操作や埋入操作の難易度が上がるため、より正確で確実な埋入を行うために、CT・3Dスキャンデータより事前にインプラント体の埋入位置を0.1mm単位でデジタルシミュレーションすることができるソフトを用いて、サージカルガイドを作製することを患者様にお勧めし、了承を得て手術に臨みました。
手術当日、局所麻酔後に、まず保存不可能な歯の抜歯を行い、残された不良な組織の除去を注意深く行いました。次にサージカルガイドを装着し、ドリル操作後、インプラント体を埋入し、既存骨としっかり固定が取れているかを確認しました。その後、抜歯後に残された隙間に対しては人工骨を填入し、止血の確認後手術を終えました。
手術後、3ヶ月経過時に、インプラントと骨の固定の強さと安定を数値化して診断し、被せ物の装着をして噛む機能を回復できる段階と判断したため、上部構造の製作を行い装着しました。
術後の経過・現在の様子
今回の手術では切開•剥離も行わなかったため、幸いにも耐え難い痛みや、大きな腫れ、出血などはなく、患者様自身外科的な処置が一度で終えられたことに対してホッとしておられました。
また、初診時より4ヶ月経過で再び噛む機能を回復することができたことに対して、非常に喜んでおられました。
当院ではインプラントにおける歯周病であるインプラント周囲炎の予防にも力を入れており、初診時およびインプラント治療終了時に衛生士によるメインテナンスの重要性について説明させていただいます。今回の患者様についても例外なくメインテナンスの重要性について説明させていただいた所、現在では3ヶ月に一度欠かさず来院していただいている状況です。
もちろん、治療したインプラントを半永久的に機能させるために定期的なメインテナンスは重要ですが、現在問題なく機能している天然歯が抜歯をして歯を補う治療をしなくてはならない程に悪化させないために定期的なメインテナンスは非常に大切であると考えられます。
この治療のリスクについて
・顎の骨の形態や病気の状態によってはこの方法により手術が行えない可能性がある。(条件については上記参照)
・抜歯を行うことにより、痛みや腫れ、出血を生じることがある。痛みについては鎮痛剤にて対応できる程度である。
治療費用・期間について
治療期間:約4ヶ月
費 用:サージカルガイド ¥55,000
カムログ社製インプラント体 ¥210,000
骨補填剤 ¥33,000
チタンアバットメントメント+ジルコニアセラミッククラウン ¥190,000
計 ¥498,000
まとめ
今回は抜歯即時インプラント体埋入術により外科的な負担を最小限に、かつ短期間で上部構造の装着まで完結した一症例について紹介させていただきました。
歯の悩みをなるべく体に負担が少なく、短期間でかつ半永久的に安定した状態にする方法として、抜歯即時インプラント体埋入術はインプラント治療におけるファーストチョイスであると考えております。
顎の骨の形態や感染の状態によって適切な診断が必要となり、場合によっては先に抜歯を行い、骨の治癒を待ってからインプラント治療を行う方が確実である場合もあります。しかし、抜歯を行った後では、一旦骨の治癒を待つ以外に方法がなくなってしまうため、是非とも抜歯を行う前に診断を受けられることをお勧めします!
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